カリガリ博士
The Cabinet of Dr.Caligari / Das Cabinet des Dr. Caligari.
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北ドイツの田舎町ハレシュテンバルの祭でカリガリ博士と名乗る興業師が見世物小屋を開く。出し物は夢遊病者チェザーレの予言。その後、次から次へと怪奇な連続殺人事件が起こる。カリガリ博士とチェザーレが怪しいとにらんだある青年が、カリガリ博士が催眠術でチェザーレを使って犯罪を行っていたことを突き止めるが…。 ドイツ表現主義映画(*注)の代表作品の一つ。美術を担当したのは、デル・シュトルム/疾風とよばれるドイツ表現主義派のアーティストたちである。精神病者の幻想の世界を作り出すために、奇怪に歪んだ家や部屋、奇妙に歪んで周囲の家が倒れかかってくるような道路などのセットが制作された。 (*注)20年代、ヨーロッパでは映画は事業であると同時に、芸術でもあるとされており、一般に映画監督は画家や音楽家、劇作家たちと緊密な関係のなかで仕事をしていた。そういった流れの中で、ドイツではウーファが自国の映画の美学的水準を高めようと意識的に乗り出し、その結果、映画史における代表的な才能の開花期のひとつ、ドイツ表現主義が生まれた。本作の監督ロベルト・ヴィーネをはじめ、フリッツ・ラング、ムルナウ、パウル・レニといった監督たちと同様に、脚本家カール・マイヤー、美術監督のヘルマン・ヴァルム、ヴァルター・レーリヒ、ヴァルター・ライマンがこの運動において重要な役割を演じ、この流れは世界に大きな影響を与えた。(参考文献:『映画の教科書』ジェイムズ・モナコ著/『世界映画史』佐藤忠男著)
作品キーワード:ドイツ表現主義映画,精神病,精神病院,光と影のコントラスト
Staff
ロベルト・ヴィーネ/Robert Wiene 監督/Director
エリッヒ・ポマー/Erich Pommer 製作/Producer
カール・マイヤー(1)/Carl Mayer 脚本/Screenplay
ハンス・ヤノビッツ/Hans Janowitz 脚本/Screenplay
ウィリー・ハメッシャー/Willy Hameister 撮影/Cinematography
ヘルマン・ワルム/Hermann Warm 美術/Art Direction
ワルター・ライマン/Walter Reimann 美術/Art Direction
ワルター・ライマン/Walter Reimann 衣装/Costume
ワルター・レーリッヒ/Walter Rohrig 美術/Art Direction
Cast
コンラート・ファイト/Conrad Veidt 出演/CAST
ヴェルナー・クラウス/Werner Krauss 出演/CAST
リル・ダゴファー/Lil Dagover 出演/CAST
パウル・ヴェゲナー/Paul Wegener 出演/CAST
フリードリッヒ・フェーヘル/Friedrich Feher 出演/CAST
ルドルフ・レッティンゲル/Rudolf Lettinger 出演/CAST
ハンス・ハインリヒ・フォン・ツヴァルドフスキ/Hans Heinrich von Twardowski 出演/CAST
ルドルフ・クライン=ロッゲ/Rudolf Klein-Rogge 出演/CAST