アメリカのヤーキーズ霊長類研究所で行われる動物の生態研究や実験を記録したドキュメンタリー。この施設ではゴリラ、オランウータン、チンパンジーなどの猿が飼育され、観察や実験の対象として扱われている。その実験とは、猿を麻酔で眠らせている間に電気ショックを与え射精を促したり、脳に電気的ショックを与える装置を取り付け、その装置を操作することによって交尾を行わせるといったものである。実験の目的や意義は殆ど説明されず、猿に対して行われる様々な行為が次々と映し出される。毛を刈られたチンパンジーの背中や腹、頻繁に映し出される猿の悲しげな眼差しは痛々しい。解剖され組織の一部を取り出された後、先ほどまで生きていた動物が不要物として処分されるシーンまでもが、ありのままの現実なのである。