ナンニ・モレッティがこれまで演じてきた自らの分身“ミケーレ”と決別し、彼自身として主人公を演じた初めての作品。軽妙な風刺を織り交ぜながら、のびやかにフィルムへと日記を綴る。カンヌ国際映画祭監督賞受賞。 「第1章：ベスパに乗って」スクーターに乗ってローマを散策するモレッティ。様々な住宅地を巡って建物を見物したり、映画『フラッシュダンス』の主演女優である憧れのジェニファー・ビールスと出会ったり、話題のアメリカ映画『ヘンリー』を観に行ったり…。最後に彼は映画監督パゾリーニの殺害現場を訪ねる。 「2章：島めぐり」モレッティは静かな仕事場を求め、ジョイスの『ユリシーズ』を研究中の友人と共にシチリア周辺の島を巡る。ところが旅の途中、30年もテレビを見ていないという友人が、突然テレビ中毒になってしまう…。 「3章：医者めぐり」原因不明の皮膚の痒みに悩まされるモレッティ。誤診がもとで様々な医者を回り、あげくの果てには肺癌と宣告されてしまう。実話に基づいた闘病記。

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