SHUTTER
Shutter / Shutter
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本作は、「映画とは何か」という根本的な問いにその技術的側面から迫る作品である。まずは、フィルムを掛けていない映写機を二台用意して、それぞれの映写速度を変化させながら光をスクリーンに投影する。そうするとスクリーンには、映写機の光と、高速で運動するシャッターの影のみが交互に映し出されることになる。飯村は、そのスクリーンを30分に渡ってフィルムカメラで撮影し、作品としたのだ。 彼はこの映画について、「眼を離さずに画面を見つめ、疲れたら眼を閉じて-光がまぶたを透視して-<見る/想う>こと」がベストな見方であると述べている(DVD『映画的黙想のために』パッケージより)。一見すると白と黒が交互に現れるだけの非常にミニマムなものに感じられるその映像であるが、じっくりと画面を見つめ続れていれば、映写速度の操作による緩急や、映写速度とカメラの撮影速度のズレによって生じるフリッカー効果などによって生まれるリズムが、佐藤敬次郎による音楽と絡み合って、次第に複雑で多彩な表情を見せ始めるだろう。 なお、同様にフリッカー効果を扱った作品としては、トニー・コンラッドの代表作『フリッカー』(1966年)や飯村の『フィルム・ストリップスⅠ・Ⅱ』(1966年)、『In The River』(1969年)などが挙げられる(参考:スコット・マクドナルド「飯村隆彦のフィルム」、1978年、『飯村隆彦映像作品論集』所収)。
作品キーワード:明滅
Staff
飯村 隆彦/Takahiko Iimura 監督/Director
佐藤 敬次郎/Keijiro Sato 音楽/Music
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