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利用状況

視覚的論理(と非論理)

視覚的論理(と非論理)

Visual Logic (And Illogic)

ジャンル

Genre

映像作品/Visual Arts
製作国

Country

日本/Japan
公開年

Release Date

1977
作品分数

Runtime

8 MIN
カラー

Color

B&W
オリジナル音声

Language

英語/English
概要

Additional
Information

実験映画やメディア・アートのパイオニアのひとりである飯村隆彦が、哲学者・ヴィトゲンシュタインの初期の理論である「写像理論」(Picture theory)に触発されて制作した作品である(金子遊による飯村隆彦インタビュー「70年代以降のビデオ・アートと概念芸術」(映画芸術ウェブサイト、2010年)を参照)。飯村は、フィックスとパンというミニマムなカメラの操作による映像に、例えば「This is picture A」と「This is not picture A」といったフレーズを呟く声とを組み合わせることで、視覚的に示されているものと言葉で示されているものとの矛盾をつくりだす。ここで彼の念頭にあったのは「時間のなかの論理」だという。映画の中で展開される論理と非論理はーー紙の上に記されるそれとは違ってーー仮にそこに矛盾があったとしても、観賞者の記憶している範囲でしかその矛盾に気づくことができない。飯村はこの映画制作を通して、時間と論理、そして記憶と論理の関係について思考しようとしたのである。なお、飯村が70年代から80年代にかけて言語と映像の問題に取り組んだ作品群を収録した『コンセプトテープ2』(VHS)には、『視覚的論理(と非論理)』を彼自ら編集した「抜粋版」が収録されている。

スタッフ

Staff

飯村 隆彦/Takahiko Iimura 監督/Director