1コマの長さ
One Frame Duration
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本作は、映像作家・飯村隆彦が試みた映画による時間論・空間論の実践のひとつで、映画の最小単位である「1コマ」が持続する時間と空間に注目して制作された作品である。全体の構成としては、1分ごと(0:00、1:00、2:00……)に黒い画面(クロミ)と白い画面(スヌケ)が交互に表示される。そして各1分間のちょうど中間(0:30、1:30、2:30……)に、黒や緑や赤の映像、もしくはサウンド・トラックをスクラッチした音が1コマだけ挿入される。しかし7:00以降は、この規則正しい構成が失われる。飯村作品の構造を厳密に分析してみせた映画批評家のスコット・マクドナルドでさえ、「私にはどのようなシステムにも組織化されないと思える」と述べているように(「飯村隆彦のフィルム」、1978年、『飯村隆彦映像作品論集』所収)、無秩序であるように思われるタイミングで1コマの映像や音が挿入され、また、黒い画面と白い画面も切り替わっていくのである。そして11:00まで来たところで、この映画は終わる。
Staff
飯村 隆彦/Takahiko Iimura 監督/Director
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