フランス南西部の村トレモラ。ある結婚式の宴で、小学校教師のエレーヌと肉屋のポポールが出会った。ポポールは以前は軍隊にいたが、亡くなった父親が町で経営していた肉屋を継ぐためこの村へ帰って来たのだった。語り合ううちに、ふたりはお互いの孤独や影の部分に惹かれてゆく。そしてその日をきっかけに、ふたりは親しく付き合うようになった。そのころ、村では奇妙な殺人事件が多発するようになっており、連日のように警察が通りを行き来していた。ある日のこと、エレーヌは子どもたちと一緒に浜辺へピクニックへと出かけるが、そこで女性の他殺死体を見つけてしまう。そして遺体の脇には、かつてエレーヌがポポールへ送ったプレゼントとそっくりなライターが落ちていた。