日本の古典「娘道成寺」を、市川崑が新しい解釈で描いた人形アニメーション。 若き釣鐘師の安珍は、道成寺より依頼された鐘造りに苦戦する。彼を慕う清姫は鐘の完成を願って一心に祈り、やがて自らの命を捧げる。鐘はついに完成し、道成寺では鐘供養が行われる。しかし寺の小憎たちが鐘をついても一向に音が鳴らない、やがて進み出た安珍が鐘をつくと、途端に美しい鐘の音が響き渡った。その音とともに鐘の下に清姫の幻が姿を現し、鐘の完成を祝して舞を舞うのだった。 本作は戦時中に南方の兵士たちの慰安を目的として制作が開始されたが、作品の完成直後に終戦となった為、GHQの検閲を受けて非公開となった。

作品キーワード：人形アニメーション，パペット・アニメーション，ストップモーション