フィルム・ストリップス Ⅰ
Film Strips Ⅰ / Firumusutorippusu Ⅰ
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映像作家の飯村隆彦が、映画(フィルム)の物理的な機構に着目した作品群のうちのひとつが、この『フィルム・ストリップス Ⅰ』である。飯村は、1960年代にニューヨークのイースト・ビレッジで熱気を帯びたヒッピー運動を目撃し、撮影を行った。そしてそのフィルムを、再生速度を切り替えて(毎秒16コマ/24コマ/64コマ)スクリーンに映写し、さらにその映像を——やはりこちらもカメラスピードを切り替えて——再撮影した。そうすると、映写速度とカメラスピードの組み合わせによって、同じフィルムから異なる長さを持った複数の映像素材ができあがる。彼はそのフィルムを構成してひとつの作品を仕上げたのだ。激しいフリッカー効果を伴うその映像は、高速度で映写・撮影された箇所ではほとんど何が写っているか分からず、抽象的な光の明滅のように感じられるが、映写・撮影速度がそれほど速くない箇所では、朧げながらそこに記録された具象的なものの姿を確認することができる。
Staff
飯村 隆彦/Takahiko Iimura 監督/Director
鈴木 治行/Haruyuki Suzuki 音楽/Music
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