『千夜一夜物語』の一挿話からヒントを得たサイレント期のファンタジーの傑作。200万ドルかけた壮大なセットと巧妙なトリック撮影、そしてビッグスター、フェアバンクスの華麗なアクションが話題となり、ラオール・ウォルシュ監督の出世作となった。なお、フェアバンクスはエルトン・トーマスの名で原作も手がけている。 バグダッドを荒らしまわる盗賊アクメッド（アーメッド）は、高い塀を乗り越えられる魔法のロープを手に入れ王宮に盗みに入るが、そこで目にした美しい王女に恋をしてしまう。仲間の小男コウモリの協力を得て“七つの海と島々の王子”に扮したアクメッドは、インドの王、ペルシャの王子、モンゴルの皇帝とともに王女の婿選びに参加。王女は一目でアクメッドを気に入る。さらに「王宮のバラに触れた者が婿になる」という予言通りにアクメッドがバラに触れたため、王女は彼を婿にすることを決める。しかし彼が盗賊であることが発覚し、王女は違う婿を選ぶよう強要される。王女は候補者たちに、7ヵ月後に一番貴重な宝物を持って来た者と結婚する、と一時逃れするのだった。かくして候補者たちはそれぞれ空飛ぶ魔法のじゅうたん、未来を映す水晶玉、死者を蘇らせる魔法のリンゴを手に入れる。一方、王女の計らいで牢獄を抜け出したアクメッドもまた、王女の愛を手に入れるために魔法の小箱を求め危険な旅を続けていた…。

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