本作は、アーティストの山口勝弘が197年に発表したインスタレーション作品のドキュメントである。山口はまず、東京都品川区の大井町周辺の風景を撮影し、その映像を会場に置いた三台のモニタで流した。各モニタの両側にはつい立てのようにしてミラーが設置されており、モニタの映像が映り込むようになっている。そうすることで、観賞者が見る位置を変えれば、見える映像もまた違ったものへと変化するだろう。すなわちこれは、非常にシンプルな仕掛けによってつくられたインタラクティブ・アートなのだ。

作品キーワード：ビデオアート，インスタレーション，鏡