マーラー
Mahler / Mahler
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1911年、ニューヨークでの仕事を終えた音楽家グスタフ・マーラーと妻アルマは、ウィーンへの帰途にあった。アルマにはマックスという愛人がいて、夫婦の愛情はすっかり冷え切っており、列車のコンパートメント内でも二人の口論は絶えない。未完の交響曲第10番に思いを馳せるマーラーの脳裏に、少年時代の情景が蘇る――父親は不貞を働き、母親は12人の子供を抱え疲れ果てている。貧困に喘ぎつつも両親はマーラーにピアノを学ばせるが、ユダヤ人であるマーラーへの世間の風当たりは厳しい…。――列車の中で、マーラーは悪夢にうなされる。ナチス親衛隊と妻アルマの手によって生きたまま火葬される夢だ。そして、マーラーは精神病院に閉じ込められてしまった親友フーゴーについて回想する。不遇の音楽家フーゴーは、発狂し自分をフランツ・ヨゼフ皇帝だと思い込んでいる。金のために何とかウィーン宮廷歌劇場のオペラ監督の職に就きたいマーラーに対し、オーストリアの音楽界を支配するコジマ・ワーグナーを説得するようフーゴーは助言する。マーラーは、反ユダヤ主義のワーグナー夫人の機嫌をとるために、ユダヤ教を捨てカトリックへと改宗する。ついに指揮者として輝かしいキャリアをスタートさせたマーラーであったが、弟のピストル自殺や幼い娘の死など、私生活は憂愁に満ちていた…。 「私は生きるために指揮し、作曲するために生きる」と自らの人生を語ったオーストリアの作曲家マーラーの激動の人生を描いた作品。マーラーが愛したオーストリアの美しい自然の風景と、ケン・ラッセルらしい幻惑的な悪夢のイメージとが強烈なコントラストを奏でる。また、劇中劇としてこっけいなオペラ仕立てで描かれた改宗のエピソードなどが鮮烈な印象を残す。 冒頭の、老人がプラット・ホームで踊る少年に見とれているシーンは、ヴィスコンティの「ベニスに死す」のパロディ。原作者トーマス・マンは、マーラーをモデルに「ベニスに死す」を書いたと言われている。 1974年カンヌ国際映画祭フランス映画高等技術委員会賞受賞。
作品キーワード:繭,さなぎ,汽車,新聞記者,湖畔,水泳,山小屋,醸造場,アコーディオン弾き,葬式,棺,心臓発作,医者
Staff
ケン・ラッセル/Ken Russell 脚本/Screenplay
ケン・ラッセル/Ken Russell 監督/Director
ロイ・ベアード/Roy Baird 製作/Producer
デヴィッド・パットナム/David Puttnam 総指揮/Executive Producer
サンフォード・リーバーソン/Sanford Lieberson 総指揮/Executive Producer
ディック・ブッシュ/Dick Bush 撮影/Cinematography
マイケル・ブラッドセル/Michael Bradsell 編集/Film Editing
イアン・ホィットテーカー/Ian Whittaker 美術/Art Direction
シャーリー・ラッセル/Shirley Russell 衣装/Costume
Cast
ロバート・パウエル/Robert Powell 出演/CAST
ジョージナ・ヘイル/Georgina Hale 出演/CAST
リー・モンタギュー/Lee Montague 出演/CAST
ミリアム・カーリーン/Miriam Karlin 出演/CAST
ロザリー・クラッチリー/Rosalie Crutchley 出演/CAST
ゲイリー・リッチ/Gary Rich 出演/CAST
リチャード・モーラント/Richard Morant 出演/CAST
アンジェラ・ダウン/Angela Down 出演/CAST
アントーニア・エリス/Antonia Ellis 出演/CAST
MATERIALS CONTAINING TITLE