生きてゐる孫六

The Living Magoroku ／ Ikiteiru magoroku

ジャンル Genre

日本映画/Japanese Film

製作国 Country

日本/Japan

公開年 Release Date

1943

作品分数 Runtime

89 MIN

カラー Color

B&W

オリジナル音声 Language

日本語/Japanese

概要 Additional Information

戦国時代に武田信玄の軍勢と徳川家康の軍勢が激突したことで知られる古戦場、三方ケ原。現在その土地を所有する名家・小名木家のもとに、ある日、村の若者たちがやってきた。彼らは食料を増産するために、まだ手つかずの三方ケ原を開墾したいと言うのだ。しかし小名木家には、この地に鍬を入れると祟りがあるという先祖代々の言い伝えが残っており、若者たちの申し出に困惑してしまう。そんな騒動と時を同じくして、ひとりの軍医がやってきた。彼は小名木家の家宝である名刀「関の孫六」を自分に譲ってほしいと言うのだが……。古い因習や迷信に振り回される人びとを軽妙に描いた群像劇で、木下惠介が戦時中に制作した監督第二作である。舞台は現代（制作当時）であるが、冒頭のシーンでは戦国時代の「三方ケ原の戦い」が再現されており、大掛かりで派手な合戦シーンで物語は幕を開ける。また時局を反映してか、国策映画的な展開や台詞回しが随所に見られるが、そうした側面を脱臼させるような喜劇仕立ての演出に、木下の密かな抵抗を見ることができるかもしれない。

スタッフ Staff