周囲の反対を押し切って結婚したルイザと煉瓦工見習いのナターレ。しかし、戦後のローマは住宅不足で、お金のない新婚夫婦がまともな部屋に住めるはずもなく、二人は仕方なくナターレの両親と兄一家が暮らすアパートに間借りすることになった。狭い部屋での総勢9人の共同生活が始ったが、言い争いの絶えない毎日が続き、皆の我慢も限界に近付いていた。そんなある日、ナターレはとうとう兄と喧嘩をしルイザを連れて家を飛び出してしまう。住む家もなく途方に暮れる二人だったが、ルイザは「空き地に家を建てると居住権が発生し、罰金さえ払えばそこに住むことができる」という話を耳にする。しかし、空き地では不法占拠を取り締まる警官の見回りが厳しく行われていた。居住権を得るためには、警官の目を盗んで一晩で家を完成させなければならい。二人は何とか資金を工面し、仲間の助けを借りて空き地に小さな家を建て始めたが…。 1956年カンヌ国際映画祭国際カトリック映画事務局賞受賞。

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