映画監督のオリヴァー・ストーンが、第二次世界大戦前夜の1930年代からオバマ政権までのアメリカ現代史に向き合い、独自の視点と豊富な映像資料をもとに「教科書には書かれていない歴史、埋もれてしまった“ヒーロー"」について語るドキュメンタリー・シリーズ。 第六回「J.F.ケネディ〜全面核戦争の瀬戸際〜」では、1961年に大統領に就任し、冷戦の路線修正を試みたJ.F.ケネディの業績を顧みる。民主党の期待の星であった彼は、アイゼンハワー政権末期に計画されたピッグス湾事件（在米亡命キューバ人を支援して、フェデル・カストロの革命政権を転覆させる試み）、そして米ソの全面核戦争が一歩手前まで迫ったキューバ危機など困難な事態に直面しながら、部分的核実験禁止条約をまとめ、冷戦終結を訴える演説を行ったケネディを、ストーンは高く評価する。 本作の制作にあたっては、アメリカン大学・歴史学科准教授のピーター・カズニックが共同制作者として脚本執筆などを担当。ストーンとカズニックは、ドキュメンタリー制作とあわせて、共著『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』（The Untold History of the United States、邦訳は早川書房より2013年に刊行）を発表し、世に問うている。