映画監督のオリヴァー・ストーンが、第二次世界大戦前夜の1930年代からオバマ政権までのアメリカ現代史に向き合い、独自の視点と豊富な映像資料をもとに「教科書には書かれていない歴史、埋もれてしまった“ヒーロー"」について語るドキュメンタリー・シリーズ。 第八回「レーガンとゴルバチョフ」では、ブレジネフに代わって書記長に就任した若きミハイル・ゴルバチョフと、ロナルド・レーガン大統領との間で1986年に行われた米ソ首脳会談（レイキャビク会談）を大きな歴史の分岐点と捉え、彼らが後世に残したものを検証していく。レーガンは核軍縮に取り組む一方で、スターウォーズ計画とも揶揄されたSDI（戦略防衛構想）を提唱し、東西の緊張が高まった。これに対してゴルバチョフは、ソ連の核兵器全廃と引き換えにアメリカがSDIを断念することを提案し、両者の間で会談が行われることになる。 本作の制作にあたっては、アメリカン大学・歴史学科准教授のピーター・カズニックが共同制作者として脚本執筆などを担当。ストーンとカズニックは、ドキュメンタリー制作とあわせて、共著『オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史』（The Untold History of the United States、邦訳は早川書房より2013年に刊行）を発表し、世に問うている。