ドキュメンタリー、実験映画、劇映画、映像パフォーマンスなどジャンルを横断して前衛的な制作活動を行ってきた映像作家・松本俊夫による実験映画作品。正確に位置を定めたコマ撮りによって、カメラが高速で円を描くように移動しながら、般若の面をかぶった人物を捉え続ける。その円運動の中で、カメラは人物に近づいたり遠ざかったりを繰り返し、また露出の調整や、赤外線フィルムを用いたフィルムと数種類のフィルターの効果によってつくりあげたれた奇妙な色彩も、運動の中で激しく変化を繰り返す。

作品キーワード：般若