わずか4本の作品を残し29歳の若さでこの世を去ったフランスの映画監督ジャン・ヴィゴのデビュー作。義父から贈られた結婚祝いでプロ用35㎜映画カメラを手に入れた彼は、結核療養のために滞在していたニースの風景と、バカンスを楽しむ富裕階級の人々を写した。制作から10年以上も経ってから、アヴァンギャルド映画末期に制作されたフランス社会派ドキュメンタリーの最初の作品として神格化された作品であり、今日の映画表現手法に少なからぬ影響を与えた。 カメラはニースの海岸に休暇を過ごしにやって来る人々をとらえ、陽気にダンスを踊る裕福な観光客とスラム街に住む貧困層の人々を並置することで、ニースにおける貧富の差という社会問題を浮き彫りにする。 VHS版は音楽付き。DVD版はサイレント映画そのままのブランクの状態を保っている。

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