村の祭りが終わり、家路を急ぐ神楽師・団子兵衛は、夜道で恐ろしい大蛇に出会う。団子兵衛の出身地「田能久（たのきゅう）」を「狸」と聞き間違えた大蛇に対し、団子兵衛は神楽の道具を用いて変化を披露。大蛇はその変身振りにすっかり感心し、団子兵衛を解放する。そして互いに苦手なものを告白し合うのだった。大蛇が恐れているものは煙草のヤニ。団子兵衛は、醜い争いのもととなる金が恐ろしいと語る…。 落語『田能久』を下敷きにした切り紙アニメーション作品。千代紙細工で彩られた祭りの華やかさ、そして、暗雲と霧が立ち込める夜の山道の不気味さのコントラストは見事。

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