第二次大戦後のユーゴスラビアで、雑誌編集者ファデル・ハディチが中心となって開設したアニメ・スタジオでアニメーション制作を開始。1951年には『キコはいかにして生まれたか(KAKO SE RODIO KICO)』を制作。資金難のためスタジオは閉鎖されるが、ユーゴのアニメ作家達はセル枚数が少なく低予算で制作できるリミテッド・アニメーションの手法を用いてCF作りの道を切り開いた。1956年には新しく「ザグレブ・フィルム」のスタジオが開設され、そのアニメーション部門でストーリー・アニメの制作が可能となる。ヴコティチはシンプルな線画とデフォルメした動きで“ザグレブ派”の代表的なアニメ作家となった。
代表作には、『銀行ギャング』（CAROBNI ZVUCI，1957）、『ピッコロ』（PICCOLO，1958）、『代用品』、『戦争ごっこ』（IGRA，1962）などがある。実写の長編作品『第七大陸』（SEDMI KONTINENT，1966）など、映画や短編ドキュメンタリーの制作も手掛けた。
