ナポリ大学を中退して、ナポリ放送局に勤め芸能番組のディレクター助手のような仕事をした。1946年、演劇、映画で活躍していたエットーレ・ジャンニーニをたよってローマに出て、ジャンニーニの舞台の仕事を手伝った後、ジャンニーニの紹介でルキノ・ヴィスコンティ監督の助監督を務めた。10年に及ぶ監督修行でネオレアリズモの巨匠たちの制作をつぶさに学んだ。いくつかの共同監督作品を手がけ、1958年「挑戦」で一本立ちの監督としてデビューした。この作品はヴェネチア映画祭の新人部門でサン・ジョルジョ賞を受賞。1962年の「シシリーの黒い霧」はシチリアを扱ったイタリア映画の最高傑作のひとつと評価され、1963年の「Le Mani Sulla Citta」はヴェネチア映画祭でグランプリを受賞した。マフィアや国際石油資本など社会正義の観点から見えざる暴力、圧力に対して勇敢な挑戦を試み、彼の作品は政治映画、社会派映画といわれている。
