折鶴お千
The Downfall of Osen ( The Paper Cranes of Osen ) / Orizuruosen
Genre
Country
Release Date
Runtime
Color
Language
Additional
Information
泉鏡花の「売色鴨南蛮」を基に、哀しい女の運命を描いた作品。 神田明神の境内近くの路地裏。お千は、詐欺などの悪事で金儲けをする熊沢の情婦として、その手伝いをさせられる日々を送っていた。そんなある日、お千は、神社の境内で自殺を図ろうとしていた宗吉と出会う。宗吉は、故郷に祖母を一人残し医者になるために上京したものの、貧しさから勉強するどころか食べることにも事欠くようになり、辛い生活に耐えかねて自殺を図ったのだった。お千は宗吉を家に連れ帰ると、弟のように面倒をみるようになる。以降、宗吉は熊沢のもとで下働きをして暮らしていたが、熊沢とその仲間からの手ひどい仕打ちに耐えきれず再び命を断とうとし、再びお千によって助け出された。お千と宗吉は熊沢のもとを逃れ、御徒町の裏通りに新居を構え暮らすようになる。お千は宗吉を念願の済生学舎の夜学へ通わせ、そのためならば体を売ることすらいとわなかった。しかし、幸せな日々もつかの間、お千が風紀係に逮捕されてしまう。お千に追いすがる宗吉だったが、その時、人力車にはねられてしまう…。数年後、宗吉は立派な医学博士になっていた。宗吉をはねた人力車に乗っていたのが医学界の権威、近藤博士だったのだ。近藤博士の世話で出世した宗吉は、電車の待ち合い室でお千に再会する。しかし、お千は遊郭から遊郭へと転々とした結果、精神に異常をきたしていたのだった。 監督の溝口健二は、トーキー全盛期になっても「説明サウンド版」として活弁上映を選んだ。本作は、音楽のみが収録されているサウンド版である。
作品キーワード:回想,狂人
Staff
溝口 健二/Kenji Mizoguchi 監督/Director
泉 鏡花/Kyoka Izumi 原作/Original Work
高島 達之助/Tatsunosuke Takashima 脚本/Screenplay
三木 滋人/Shigeto Miki 撮影/Cinematography
小栗 美二/Yoshiji Oguri 美術/Art Direction
小笹 庄治郎/Shojiro Kozasa 衣装/Costume
Cast
山田 五十鈴/Isuzu Yamada 出演/CAST
夏川 大二郎/Daijiro Natsukawa 出演/CAST
芳沢 一郎/Ichiro Yoshizawa 出演/CAST
芝田 新/Shin Shibata 出演/CAST
鳥井 正/Tadashi Torii 出演/CAST
藤井 源一/Genichi Fujii 出演/CAST
北村 純一/Junichi Kitamura 出演/CAST
滝沢 静子/Shizuko Takizawa 出演/CAST
中野 英治/Eiji Nakano 出演/CAST
伊藤 すえ/Sue Ito 出演/CAST