かあちゃん

Big Mama ／ Kaachan

ジャンル Genre

日本映画/Japanese Film

製作国 Country

日本/Japan

公開年 Release Date

2001

作品分数 Runtime

96 MIN

カラー Color

Color

オリジナル音声 Language

日本語/Japanese

概要 Additional Information

江戸時代、天保末期。飢饉によって米の価格は高騰し、重税によって庶民の暮らしは困窮していた。そんな中、とある町の長屋に住むおかつとその子供たちは、ある目的のために家族総出で働きながら、つつましい生活を送っていた。しかし近所の人びとは、この一家が金をため込んでいると噂しあい、その話を聞いたひとりの男が、おかつたちの金を盗むことを思いつくのだった。ある日の深夜、ひとり起きていたおかつは、家に入った泥棒を発見する。彼女は驚きながらも、決して怯むことなく男に声をかけ、なぜ一家が金をためているのかについて語り始めるのだった。市川崑が監督75作目に選んだ作品である。原作は1955年に山本周五郎が発表した同名の時代小説。この小説に惚れ込んだ市川が、彼の妻であり脚本家である和田夏十と共に長いあいだ温めてきた企画であったが、実際に映画化が実現したのは和田の死から18年後の2001年であった。和田が書き残した脚本を竹山洋が改稿するかたちでつくりあげられたその物語は、市川作品の特徴であるブラックなユーモアや屈折は比較的抑制されており、ひとの善意を肯定する人間讃歌的なものに仕上がっている。なお、市川と宮川一夫が『おとうと』（1960年）で世に出した「銀残し」の手法が本作でも用いられている。

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