映像作家・詩人のジョナス・メカスが、27歳で故郷リトアニアを離れ、行き着いた場所ニューヨークで半世紀に渡って撮り続けてきたフィルムを編集してつくりあげた作品。メカスは編集作業にあたって当初はフィルムを年代順に並べていくことを考えていたが、その計画は頓挫し、棚から取り出した順番につないでいく方針に切り替えた（膨大なフィルムの編集を巡る彼の試行錯誤の一端は、1991年の『Quartet Number One』でも見ることができる）。約5時間にも及ぶ本作は、メカスがボレックスカメラを携えて長年取り組んできた「日記映画」のまさに集大成だと言えるだろう。 （※）作品タイトルは「メカス日本日記の会」ホームページにおける邦題を使用しています。