昭和43年に「ウルトラセブン」が終了した後、円谷プロダクションは「空想特撮シリーズ」から方向を転換し、円谷プロ＝怪獣特撮という世間の常識を覆してカブリ物・巨大ヒーローが登場しない新番組「怪奇大作戦」シリーズを製作した。主人公は警察ではない民間組織である科学捜査研究所（SRI）のメンバーで、警察が解決できない怪事件が発生すると、警察の依頼を受けて科学捜査を行ない解決する、というのが基本構成である。 昼間のオフィス。廊下でしつこく女性に交際を迫る男。交際を断りエレベータで去っていく女に未練たっぷりの男が煙草に火をつける。その瞬間、そこから吹き出した炎が男の体を包み込み、その男は焼死した。直ちにSRIの調査が始まり，原因は火をつけた瞬間にライター側面に開けられた小さな穴からガスが噴出し、炎が吹き出したからであると判明した。どうやって小さい穴を開けたのか？交際を迫られた女性・水上順子に事情を聞いても、全く分からないと答える。そして今度は恋人のレーサーが、彼女と会うために箱根のドライブウェイを走行中に事故死してしまう。順子に関係のある人物が狙われていることに疑問を感じて身辺調査を行なったSRIは、ついに彼女の父親が有名な物理学者でレーザ光線の研究の権威である水上幸一郎博士であることを突き止めた。