昭和43年に「ウルトラセブン」が終了した後、円谷プロダクションは「空想特撮シリーズ」から方向を転換し、円谷プロ＝怪獣特撮という世間の常識を覆してカブリ物・巨大ヒーローが登場しない新番組「怪奇大作戦」シリーズを製作した。主人公は警察ではない民間組織である科学捜査研究所（SRI）のメンバーで、警察が解決できない怪事件が発生すると、警察の依頼を受けて科学捜査を行ない解決する、というのが基本構成である。 夕暮れの瀬戸内海の連絡船では、乗客が楽しそうに歌など歌っていた。そこに突然、水面が泡立ち無数の白い手が出現し手招きをする。そして浮かび上がる死神の姿。 同じ頃国際的女優バーバラの記者会見の最中に停電が起こり、復旧して明かりが点くと高価な首飾りが盗まれていた。その時写された写真には首飾りを外す白い手があった。平家の落武者の伝説が残るこの地では、以前にも「白い手」が写真に写ったことがあった。瀬戸内海の亡霊騒ぎと首飾りの白い手事件との関連を疑うSRIの的矢所長と三沢が現地に向かった。到着した的矢と三沢は次々と奇怪な事件に出会う。亡霊事件に女性失踪、行く先々で現れる謎の男。やがて謎の男は密輸の特別捜査官であることが分かる…。