パパ、サンタクロースが死んだ
Daddy,Frost Is Dead
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主人公は上下水道管工の殺しを夢で見た後、トガリネズミの小説を書き終え、町から出ることを告げる。彼は郊外にいるいとこの家を訪ねるが、そこでは不思議な出来事が相次いでおこる。女性を紐でぐるぐる巻きにする老人たち、少年の死、なくなった杭、炭鉱夫らしき男たちのSM遊びなど…。そして、主人公は急進的で存在論的な出来事、すなわち老人たちに襲われズボンを下ろされるという行為の後、最初に夢で見た男の子を電車で殺すことになる。(ズボンを下ろされるという非日常的な行為は、ネクロリアリズムのディスクールにおいて、現実と死の彼岸を越える前儀式である。)「パパ、サンタクロースが死んだ」は、ネクロリアリズムの主たる要素である美的物質(斧、銃、杭、丸太)、風景(大都市近郊)、動物(モグラ科と齧歯目)が特徴的に扱われているという意味でネクロリアリズムの研究にとてもふさわしい映画である。 【ユフィット監督と“ネクロリアリズム”について】ネクロは死を、リアリズムは現実を意味する。ネクロリアリズムすなわち死・現実は「現在ある現実」と現在がすでに消滅した「死」という二つの対立する概念を併せ持っている。これはロシア映画における一つのムーブメントである。死は過去のものとしてだけでなく、人間に絶え間なくついてまわるものであり、また人間のそばにあるものである。ネクロリアリズムの映画は死を芸術的に描写した作品である。
Staff
イェヴゲニ・ユフィット/Yevgeniy Yufit 監督/Director
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