私自身に話すこと:現象学的作用
Talking to Myself : Phenomenological Operation / Talking to Myself : Phenomenological Operation
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本作は、フランスの哲学者ジャック・デリダによる初期の著作『声と現象』(1967年)の英訳書にある「I hear myself at the same time that I speak(私は私が話すことを同時に聞く)」というテキストの引用から始まる。そして、カメラと向き合った飯村がその言葉を読み上げる様子が繰り返し映し出される。はじめは、発せられた声と映像に映る彼の口の動きは同期しているのだが、口を閉ざした飯村の映像に「I hear myself 〜」という音声が重ねられたり、口元が動いているのに声は何も聞こえてこない、といったように、様々なバリエーションの映像と音声のズレが提示されていく。これは、飯村によれば、デリダのテキストもしくは肉声においては自明な結びつきを持つ(とされる)「私が話すこと」と「私が聞くこと」の一致が、ビデオにおいては保証されておらず、両者のあいだには分裂があることを、映像と音声の関係から明らかにする試みであるという(飯村隆彦「Seeing/Hearing/Speaking」(DVD)解説書、2002年)。なお「コンセプトテープ1」(VHS)と「コンセプトテープ2」(VHS)には、本作の「抜粋版」がそれぞれ別バージョンで収録されている。
作品キーワード:ビデオ・アート,口,耳,文字,アルファベット
Staff
飯村 隆彦/Takahiko Iimura 監督/Director
Cast
飯村 隆彦/Takahiko Iimura 出演/CAST
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