劇団天井桟敷に在籍していた安藤紘平が、寺山修司に勧められて購入した16mmフィルムカメラで制作し、その後彼が映像作家として活動をするきっかけとなった作品である。そして本作は、エレクトロニクス（電子工学）による映像処理を用いた最初期の映画としても知られている。安藤は、TBSが所持していた当時最先端の設備を利用して、「エレクトロ・フリーラン効果」（映像をフィードバック・ループさせることで生じる、音楽でいうところの「ハウリング効果」のような現象）を起こし、その映像をフィルムカメラで記録することで、作品を完成させた。本作はオーバーハウゼン国際短編映画祭で入選を果たし、米国ゲッティ美術館や横浜美術館などに収蔵されている。

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