飛行機の故障で砂漠に不時着したパイロットは、小さな星の小さな王子様に出会った。パイロットが王子のために書いた絵から二人は心通じ合い、王子は今までの旅をパイロットに語り始めた。もともと王子は三つの火山と一輪の美しいバラがあるだけの星に住んでいたが、そのバラはとてもわがままで、すっかり困り果て、バラを残して宇宙旅行に出たのだという。それから地球に来るまでの間、様々な星を訪れ様々な人に出会い、そして最後に地球を訪ねたのである。王子がこの旅の物語を語り終える頃、飛行機の故障は直るが、彼は地球で仲良くなった狐の「本当のことは心でしか見えない」という言葉で、あのバラに心を馳せ、故郷に帰ることを決意する。そして王子は友だちのヘビの力を借りて地球を発ち、パイロットには思い出と寂しさだけが残されたのだった。

作品キーワード：クレイ・アニメーション，粘土アニメーション