第29回イメージライブラリー課外講座「ヌーヴェル・ヴァーグ再考」の記録映像。本講座では、梅本洋一氏を講師にむかえ、講座の前には『勝手にしやがれ』と『大人は判ってくれない』の参考上映を行なった。 1951年に創刊されたフランスの映画評論誌カイエ・デュ・シネマからは、フランソワ・トリュフォーやジャン＝リュック・ゴダール、ジャック・リヴェット、エリック・ロメールなどの映画監督が輩出された。既成の映画製作システムにとらわれず、即興演出、ロケ撮影、同時録音といった斬新な手法を試みた彼らの映画は、「ヌーヴェル・ヴァーグ」と呼ばれ、世界に衝撃を与えた。今なお映画制作を続けるかつてのヌーヴェル・ヴァーグの騎手たちは、現代の若者たちにとっても近しい存在である。本講座では、改めてその誕生を振り返ることによって、ヌーヴェル・ヴァーグが映画史に与えた影響について再考した。