おとうと
Ototo
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姉のげんと弟の碧郎は三つ違いの姉弟である。ふたりの父親は作家で、厳格な性格だが家庭では放任主義者だった。一方の継母は、病を抱えていることや後妻であることを引け目に感じ、子どもたちにも卑屈で冷淡な態度をとっている。そんな家庭環境のせいもあってか、碧郎はしばしば不良仲間とつるんで警察沙汰を起こしていたが、げんはそんな彼をいつもかばってやっていた。表面的には喧嘩の絶えない姉弟であるが、ふたりは固い信頼関係で結ばれていたのだ。しかしある日、碧郎は突然結核で倒れて入院してしまう。すでに治る見込みがないことを知りつつも、げんは献身的に看病を続けるが……。 1956年に執筆された幸田文による同名小説を市川崑監督が映画化した作品である。撮影を担当した宮川一夫は、物語の舞台となる明治時代の雰囲気を出すために、映像の彩度を落としてコントラストを強調、黒色を引き立たせる「銀残し」と呼ばれる現像方法を考案、本作で初めて実用化された。この手法は世界中に普及し、現在まで数多くの作品で用いられている。代表的な例として、『デリカテッセン』(ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ監督、1991年)、『セブン』(デビッド・フィンチャー監督、1995年)、『プライベート・ライアン』(スティーヴン・スピルバーグ監督、1998年)、『父、帰る』(アンドレイ・ズビャギンツェフ監督、2003年)などが挙げられる。
Staff
市川 崑/Kon Ichikawa 監督/Director
永田 雅一/Masaichi Nagata 製作/Producer
幸田 文/Aya Koda 原作/Original Work
中村 倍也/ 助監督/Assistant Director
水木 洋子/Yoko Mizuki 脚本/Screenplay
宮川 一夫/Kazuo Miyagawa 撮影/Cinematography
芥川 也寸志/Yasushi Akutagawa 音楽/Music
Cast
岸 惠子/Keiko Kishi 出演/CAST
川口 浩/Hiroshi Kawaguchi 出演/CAST
田中 絹代/Kinuyo Tanaka 出演/CAST
森 雅之/Masayuki Mori 出演/CAST
浜村 純/Jun Hamamura 出演/CAST
土方 孝哉/Takaya Hijikata 出演/CAST
友田 輝/Teru Tomoda 出演/CAST
夏木 章/Akira Natsuki 出演/CAST
岸田 今日子/Kyoko Kishida 出演/CAST
仲谷 昇/Noboru Nakaya 出演/CAST
MATERIALS CONTAINING TITLE